…僕は自分の命を捨てられるほどの,そんな国家を欲しています。戦争もできないどころか,確たる理念もない,そのくせ規律だけは重視する,そんなリアルワールドの国家には,ほとほと,愛想が尽きています。だから,僕は…。
エネンキオ王国は,太平洋上の米国領土の島である。この王国は米国からの独立を呼びかけており,インターネット上で,国債を発行している。このようなサイバー国家(一覧リスト)は,プロバガンダや遊びの産物が多いが,サイバー国家のメルキゼデクのように,実際のお金が絡んでいる怪しげなものも多い。
引っ越しやらなんやらの季節,お役所などで書類の項目を埋めているとき,ふと疑問に思う。「本籍地」ってなんだ? これってなんか意味があるのか? てなことで調べてみると,大した意味がないことがわかると思う。唯一,意味を見いだせるとすれば,それは生まれたときから日本国籍を持っているということの証明。外国人ではないということ。言葉は悪いが,外国人との差別のためにあると云っていい。明日なくしても全然支障がないものだが,ある意味,国家としての規律のために必要,ということか。
さて,ワイヤード上の国家。国家運営がなされ,政治が取り仕切られて法律を作ることはできる。経済活動があって金融活動を活発に行なうこともできる。国家としての宗教を作り,信仰を持たせることもできる。ワイヤードに国家を作るのには,なんの支障もないことがわかる。さらに…。リアルワールドの国歌は,いわば規律,をもとにしてある。だが,ワイヤードで一番重要なのは,自律,だ。自律をもとに成り立つ国家…。そんなものを想像してみると,リアルの国家の貧弱さが,思われてくる。
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